来週の土曜日から、落合芝地展が始まります。
初日は落合さんもいらっしゃいます。
漆器作りの殆どは、器の形を作る木地師や漆を施す塗師など職人が、
工程ごとに分業制で行っています。
落合さんは、生地作りから漆塗りまで一貫してご自身で行い、
木と漆のそれぞれの良さを生かして、暮らしに寄り添う器を製作されています。
漆器は扱いが難しいと思われますが、使ってみると簡単で、軽くて丈夫。
塗り直しをしながら、長く使えることも魅力です。
自店初の漆の展示です。約60種類の器が並びます。
落合さんの住む滋賀県に行ってきました。(こちらは駅前)
前方は山が広がり、後方には琵琶湖があり、自然の多い場所です。
ご自宅の敷地内に工房があり、漆の作業以外はこちらで行います。
前は、彫りの作業机。
轆轤をひく落合さん
轆轤のかんなは、ご自身で鋼を叩いて(鍛冶仕事)使いやすく制作します。
たくさんのかんなが、壁にかかっています。
その他の道具も、自作が多いそうです。
轆轤にセットするはめ型。
出ている針に器を固定して、轆轤でひいていきます。
1線1線彫っていきます。
生漆です。
乳白色の色から、空気に触れると濃い茶色になります。
生漆は茶色、生漆にベンガラを混ぜると黒・赤になります。
漆塗は、4−5回塗って仕上げます。(1回ごとに乾燥させます)
漆風呂で湿度・温度を調節します。
殆どが漆仕上げですが、
きれいな木目のものは、オイルフィニッシュで仕上げています。
自店の展示でも両方並びます。
こちらは漆の木
落合さんが二戸で漆を掻く体験をしたときに、持って帰ってきたもの。
漆を取りきると、木を伐採してまた植えて10年育てて、漆を掻きます。
こちらで少しずつ、器のご紹介もしていきます。
良くご質問のある扱い方ですが、
中性洗剤で柔らかいスポンジで洗いますが、
あまり汚れていない場合はアクリルたわしを使って洗うとつやが出てきます。